人間関係を変えるアドラー心理学の魅力:誰でも自信をもてる方法を解説

前回、大ヒット本「嫌われる勇気」(以下、本書)のベースとなるアドラー心理学についての「原因論・目的論」を紹介させていただきましたが、今回はアドラー心理学シリーズの2回目として、自信をもつために必要な事、またタイトルにもなっている嫌われる勇気の必要性をもう少し深く掘り下げて解説したいと思います。

また、前回の記事はこちらからご覧ください!

こんな方にオススメ
  • 人の顔色をうかがう事が多く、窮屈な思いをする事が多い。
  • 今の自分に自信がない。
  • 嫌われる勇気を持ちたい。

自信をもつための他者貢献 – アドラー心理学シリーズ2

※アドラー心理学について書かれている参考資料「嫌われる勇気」の紹介ページです。是非ご覧ください。

以前、私は人の顔色を窺ってしまう事がしょっちゅうあり、ものすごく窮屈な思いをしていた記憶があります。これも私がストレスを抱えやすい性質になってしまう一因であったのははっきりしていると考えられます。おそらく私だけでなく、普段からよく人の顔色を窺うクセのある人は少なくないのではないでしょうか?

でもどうして人は他人の行動が気になってしまうのか?そのヒントはアドラー心理学にあるのかもしれません。

お前の顔を気にしているのはお前だけだよ

私はパニック障害・うつ病の心の病気により、2年半ほどの自宅療養をする事となりましたが、その期間セロトニンを分泌させるために朝にウォーキングをする事を習慣にしていました。

そんな中でも

こんな平日の朝から中年の男が歩いたり走ったりしていて変に思われないだろうか・・・

こういった事をよく考えていました。病気を克服するためにやっている事なのにこういった考え方だと効果も半減していたかもしれません・・・

でも、本書の一文を読んでハッと気付かされる事がありました。

その一文とは「お前の顔を気にしているのはお前だけだよ」でした。

他人は人の事を気にしていない

なんとも衝撃的な一文だっただけに考えさせられる事もありました。

「確かに今まで人が自分の事どう思っているかすごく気にしていたけど、そもそも自分の事をそこまで見ている人なんているのだろうか?」

こういった事を考えていると、最終的には自分の承認欲求である事がわかりました。承認欲求についてはまた改めて詳しく解説するとして、この事例でいうと、

「嫌われたくない」「こんな自分を見ないでほしい」

こういったところでしょうか。ただ本書を読んでいてると、こういった言葉もありました。

人は共同体の一部に過ぎず

「私たちの生きていく上で共同体感覚が欠かせない」

というものです。つまり我々人間は家族、企業、市町村、国、さらには世界と様々な共同体に所属していますが、各々の人はその内の一部にしか過ぎないということです。

だから先ほどの私の悩みに対してはこう考えるようになりました。

そうか。日本人の中年男がただ歩いているだけにしかならないのか。そう考えると自分中心に物事を考えるのもよくないな。

そもそも人は自分が思うほど赤の他人の事など関心がない。こういった事実から考えると心がかなり軽くなりました。

また、共同体感覚に関しては少しスケールの大きい話に聞こえるかもしれませんが、要はこの世の中にはそもそも縦の関係は存在せず、横の関係で人間関係を捉えると良いとアドラー心理学では考えられています。

縦の関係から横の関係へ

特に日本の教育では幼少期からの賞罰教育の影響でもろに縦の関係になりやすいと考えられるため、横の関係にはなりづらいと思います。

しかし、横の関係こそが共同体感覚をもつための第一歩だとアドラー心理学では説かれています。

褒められるために仕事を頑張ろう。嫌われないために仕事を引き受けよう。など、こういった発想では自分が辛いだけではなく、いつまでも縦の関係からは抜け出せません。

縦の関係から抜け出すためには褒められるためにやるのではない他者貢献が必要です。

自信をもつための他者貢献

人は自信がないと自分に価値がないと考えるようになるのですが、それではどうすれば自信を持てるようになるのでしょうか?

それはアドラー心理学では先述した他者への貢献が必要と説いています。つまりは自分に価値を見出すのも他者貢献からというわけですね。

当然の事ながら人は一人で生きていけないわけですから、他者を敵とみなすのではなく常に仲間として見る事が大切です。そこで自分の居場所を獲得して幸福感をあげれるといった構図となります。こういった考えから他者貢献は自分のためになるのは理解できると思います。

またこの時に先述しましたが、褒められようとしてはいけません。他者からの評価は自分がする事ではなく、他者がする事ですからね。ここでは「自分がやりたいからやる」という意識で貢献が必要です。

自己犠牲はNG!

あともう一つ注意点として、いくら他者貢献といっても自分を犠牲にしてまで他者へ尽くすのはいけません。

ここで自己犠牲をしてしまう人の特徴として考えられるのが「嫌われたくない」という発想です。

以前の私はまさにそうだったのですが、この発想をもつ事で全くやりたくない犠牲を払わなければならなくなります。

例えば、職場(特にブラック企業)にて手一杯の仕事を抱えているにも関わらず、さらに仕事を増やされたりするのはこの「嫌われたくない」または「怒られたくない」という考え方からくるものだと思います。つまりは都合がいい者とみられてしまうのでしょう。

今、私が思うに「嫌われる事」「怒られる事」そのものは全く大した問題ではないと、心から感じています。これは完全に私感になるのですが、特に自分が嫌いな人には嫌われた方がいいと思います。こういった人に都合がいい者とみられてしまうと付け込まれてしまうのは経験済みですし、こういった経験されている人も少なくないのではないでしょうか?

上司と部下

これまで「嫌われてもいいや。」という考え方がなかった方にとって、嫌われる勇気を持つ事は抵抗があるかもしれませんが、これからの人生、ストレスを減らしつつ自分らしさをもつためにはこの気持ちは必須だと思いますので、是非参考にしていただければ幸いです。

まとめ

最後にまとめです。

  • 他人の事を気にする人は実はあまりいない。気にしているのは自分だけというケースが多い。
  • 上記より人の顔色を窺う必要はない。
  • 共同体感覚をもつためには縦の関係ではなく横の関係を築く。
  • 横の関係では褒められるためではない他者貢献が必要。
  • 自己犠牲をしないために「嫌われる勇気」が必要。

以上です。他者貢献で自分に価値を見出し、自信に満ち溢れた生活を送っていただければ幸いです。

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