瞑想の力とは?脳疲労とストレスへの効果。

今回は脳疲労とデフォルト・モード・ネットワーク(略語:DMN)について紹介したいと思います。またその脳疲労を取り除く瞑想方法なども解説します。

こんな方にオススメ
  • 休んでいるのに疲れがとれない。
  • 集中力が続かず、注意が散漫する。
  • いつもなぜかしんどい。
  • マインドフルネス瞑想の効果を知りたい。

脳疲労とデフォルト・モード・ネットワーク

デフォルト・モード・ネットワークとは?

脳は人間が消費する全消費エネルギーの20%を使用すると言われています。そしてその内、実に8割近くの脳エネルギーをデフォルト・モード・ネットワーク(以下、DMN)が占めると言われています。

そのDMNとはどういったものになるのでしょうか?

DMNとは意識的な活動をしていないときに働く脳のベースライン活動、いわば脳のアイドリング状態といったところになります。

つまり、何かに集中している時ではなく、無意識にあれこれ心が彷徨っている時に脳エネルギーのほとんどを使うわけですから、意外な”浪費家“といった感じですね。

しかし、逆に言えばこの浪費家であるDMNを省エネさせる事によって脳疲労を抑える事につながるとも言えます。

DMNを抑える方法

マインドフルネスを脳科学的なアプローチで解明しようとしているマサチューセッツ・メディカル・スクール大学のジャドソン・ブリューアー医学博士によると、瞑想こそが、このDMNの活動を制御できる最も手軽で効果的な方法であるとしています。

当ブログではお馴染みとなっているマインドフルネス瞑想ですね!

また、DMNは、内側前頭前野、後帯状皮質、楔前部、そして下頭頂小葉などから成る脳回路であり、ブリューアー博士は

10年以上の瞑想経験がある人を対象に、マインドフルネス・セッションを行ったときの脳活動を測定し、どのセッションでも内側前頭前野と後帯状皮質の活動が低下していた。

Brewer, Judson A., et al. “Meditation experience is associated with differences in default mode network activity and connectivity.” Proceedings of the National Academy of Sciences 108.50 (2011): 20254-20259.

このような研究結果を出されました。

瞑想が「脳を休ませる」メカニズム

繰り返しになりますが、脳を休めるには、エネルギーの浪費家であるDMNを使いすぎないようにすればいいわけですね。

そのためには、マインドフルネス瞑想を習得する事ができれば、その要である内側前頭前野と後帯状皮質の活動を抑えることができます。こうして瞑想は、DMN、いわゆる雑念が脳のエネルギーを無駄遣いするのを防いでくれるコンテンツとなります。

さらに、端的に言えば、マインドフルネスは脳の一時的な働き具合だけではなく、脳の構造そのものを変えてしまう。という事もブリューアー博士は語っています。

これらのマインドフルネス瞑想によって脳がリフレッシュしたり、根本的にDMNが省エネモードになったりする働きについては、私も実感があります。

私は瞑想をはじめて数年経ちますが、頭の中で妄想がはじまったら、それに対して気付きを入れる事ができ、またその浮かんだ内容や浮かんだ事そのものに対し、受け入れ、良し悪しを判断しない事を徹底する事ができるようになった事について非常に自分の成長を感じています。

マインドフルネスを普段の生活に広げる

マインドフルネス(Mindfulness)を直訳すると「注意深さ・気付き」という意味になります。そしてこれを一般的な意味に置き換えると

今この瞬間に意識を集中」し、そして意識がそれたら「気付き」そして「今に意識を戻す」という解釈でいいと思います。

一般的にマインドフルネス瞑想といえば、椅子に座ったり、座禅を組んだりして行うものを想像すると考えられますが、普段の生活でもマインドフルネス瞑想を意識する事は可能です。

例えば歩いている時、食事をしている時、家事をしている時など。まさに今作業中の物事に意識を集中し、そして意識が逸れたら、今に意識を戻す。普段何気なくやっている事もマインドフルネスを意識して行う事で脳は自然と省エネモードに変わります。

もちろん、このシステムに慣れるまでは違和感があると思います。

しかし、マインドフルネスをベースに生活する事でDMNを抑えられ、脳疲労を減らせる事は証明されているので、全く瞑想に馴染みのない方もまずは椅子に座っての呼吸瞑想からはじめてみてはいかがでしょうか!

まとめ

最後にまとめです。

  • デフォルト・モード・ネットワークとは無意識の状態で働く「脳のアイドリング状態」の事である。
  • デフォルト・モード・ネットワーク(DMN)は脳の消費エネルギーの8割近くも使用される。
  • このDMNを抑える最も手軽な方法がマインドフルネス瞑想である。
  • 瞑想によって「脳の休息」をする事ができ、また脳がDMNを抑えるような省エネモードに変える事もできる。
  • マインドフルネス瞑想を普段の生活に広げる事でさらに脳疲労を抑える事ができる。

以上です。

参考文献

※”世界のエリートがやっている 最高の休息法――「脳科学×瞑想」で集中力が高まる“は当記事を作成する上で参考にした文献です。是非こちらもご覧ください!

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