ストレッチポールで効果的なストレッチとリラクゼーションを実現する方法

以前、自律神経失調症は運動で解消する記事を書かせていただきました。

今回は体を柔らかくし、また筋肉の可動域を広げる方法、そして首や肩、背中、腰のコリに効く方法についてストレッチポールを使って解説したいと思います。

こんな方にオススメ
  • ストレッチポールの使い方がいまいち分からない。
  • ストレッチポールの使い方が合っているのか疑問だ。
  • そもそもストレッチポールが本当に効果があるのか疑問。
  • とにかく体が硬い。

私の体験談から

とにかく体が硬い人に

私は子供の頃よりとにかく体が硬く、10年以上風呂上りのストレッチを欠かさずやっておりますが、それでも正直、今でも体が硬いです(汗)。だいぶんマシにはなりましたが・・・

ただストレッチ体操といってもやり方を間違えると、体が柔らかくならないだけでなく、逆に腰、背中など各所に痛みが出てしまったりしてしまいます。

私は現在、カイロプラクターまたパーソナルトレーナーとしてしばしば利用させていただいているスポーツジムでたまに見かけるのですが、体が硬い方、例えば長座の姿勢から骨盤が立たない状態で無理に前屈をされる方がおられます。

はっきりいって、これは非常に危険です!

体が硬い方はそれに応じたストレッチ方法があるのですが、もちろん誰もがこういった事を知っているわけではありません。今回は内容が異なるのでストレッチ方法には触れない事にさせていただきますが、体の硬い方については積極的にストレッチポールを使用していただく事をおすすめします。( もちろん、体が硬くない方にもストレッチポールは使っていただきたいものです。 )

スポーツジムでも使用

私は10年以上通っているスポーツジムにて、トレーナーからストレッチポールで背中の筋肉をほぐすやり方を聞き、そして実践したところ、これが私には非常に効果があると感じました。

そして、そのトレーナーの先生とよく話をするようになって、自宅でも使用した方がいい事を示唆していただき、私自身も効果に期待をもっていたので、すぐ購入しました。

デスクワークの合間など

スポーツジムで使用した事がきっかけになり、それから日常の中でストレッチポールを使ったエクササイズをする事になりました。

特に今でもそうですが、一番効果を感じる時はデスクワークの合間でした。

デスクワークではどうしても首が前傾になったり、肩も自然と前のめりとなりがちなので姿勢も悪くなってしまう事があるでしょう。そんな時にストレッチポールを使用すると、前のめりになっていた胸が開き、ガチガチに固まった肩甲骨もほぐれてくるのが容易に感じる事ができます。

胸が開く事によって自然と呼吸が深くなり、呼吸が深くなる事によって副交感神経が優位になり、リラックス効果が出ます。

また、この副交感神経がある自律神経は背中周りに通っているので、首・肩甲骨周辺・脊柱起立筋・腰が固まってしまうと自律神経のバランスが崩れてしまいます。

こういった時にストレッチポールを使用する事によって背中周りが柔軟になり、自律神経、つまり交感神経と副交感神経のバランスがとれてくる。という理論ですね。

ストレッチポールの効果的な使い方

ここまでは私の実体験と理論からストレッチポールの効果を解説してきましたが、ここからはその効果を最大限に発揮させるための使用方法を紹介したいと思います。

ベーシックセブン

ストレッチポールの基礎でもある「ベーシックセブン」まずはこれをマスターしていただければと考えます。これは言葉通り7つのエクササイズを行い、背中周りをじっくりとほぐしていく技法となります。

それでは動画の方から見ていきましょう。

【LPN公式】ストレッチポール®エクササイズ「ベーシックセブン」StretchPole® Exercise “The Basic Seven”より

この7つのエクササイズを1つずつみていきましょう。また、これらのエクササイズは全て体から力を抜き、自体重を活かし体がポールに沈んでいく感じで行うようにしてください。呼吸は忘れずに!

床磨き運動

  1. 基本姿勢となります。
  2. 上肢を脱力しつつ、両手で床を磨くように円を描きます。
  3. 手の小さな円運動が上腕骨から鎖骨へと伝わり、肩鎖関節や胸鎖関節を振動させ、その可動性を改善します。

ポイント・手のひらは上向きでも下向きでもどちらでも構いません。目安は内回し、外回し各10周。

肩甲骨の運動

  1. 基本姿勢から「前習え」をするように腕を挙上します。
  2. 両腕が天井に引かれるように両上肢を天井に向けて突き出します。
  3. 腕の動きに伴って肩甲骨の外転と内転を繰り返し、肩甲骨周囲の筋のリラクゼーションを促します。

ポイント・肩の動きはゆっくりと、そしてあまり可動域が大きくならないように気をつけてください。目安は10往復。

腕の外転運動

  1. 基本姿勢から両肩を適度に外転させます。肘は床から離さないようにします。
  2. この状態から、前腕が床面を滑るように両肩の外転と内転を繰り返します。
  3. この動きにより、胸郭の拡張を促し、大胸筋などのリラクゼーションを図ります。

ポイント・動作スピードは1往復3秒ほどかけてゆっくり行ってください。目安は10往復。

ワイパー運動

  1. 基本姿勢から両下肢を伸展します。
  2. 踵を支点に、両股関節の内旋・外旋を繰り返します。
  3. 大腿骨頭の前後の移動範囲を拡大しつつ腸腰筋のリラクゼーションを図ります。

ポイント・無意識に動作が速くなりがちなのでしっかりと意識的にゆっくり動かすようにしてください。目安は20往復。

膝ゆるめ運動

  1. 基本姿勢から下肢を伸展し、膝を軽度屈曲位とします。
  2. 踵を滑らさないようにしながら、両膝を外側に引き上げた後、脱力します。
  3. この小さな関節運動により大腿骨頭の上下の可動性を拡大します。

ポイント・「トントントン」とリズミカルに行ってください。目安は20往復。

小さなゆらぎ運動

  1. 基本姿勢から体幹を左右に移動させストレッチポールを背中の下で転がします。
  2. 脊柱起立筋群へのマッサージ効果、胸郭胸椎のモビライゼーションを行います。

ポイント・背骨をゴリゴリさせるような感じでいいと思います。ただし体の力は抜くようにしてください。目安は10往復。

呼吸運動

  1. 基本姿勢から腹式呼吸により深い呼吸を繰り返します。
  2. 呼吸筋の活性化を促しつつ、全身の深いリラクゼーションを促す。

ポイント・このパートを省きがちですが、この深呼吸で体がリラックスしていくのが一番実感できるので行うようにしてください。目安は5呼吸程度。

好きなタイミングで好きな時間だけ

以上がベーシックセブンの詳細となります。ポイントに目安の回数をのせておきましたが、参考程度にしておいていただければ幸いです。またこの7つのエクササイズの全てを行う必要もないと思います。

大事なのは体が楽になる事ですからね。

好きな時間帯に好きな回数だけ好きなエクササイズを行う感じでいいでしょう!

他のおすすめエクササイズ

そしてベーシックセブン以外に私がよく行うおすすめのエクササイズを紹介します。

大きな揺らぎ運動

これは私がよく通っていた整骨院で教えていただいた方法でもあるのですが、肩甲骨にあたるところまで体を大きく左右に揺らすリラックス動作を紹介します。

ベーシックセブンで小さな揺らぎ運動がありましたが、それよりも大きく体を動かし、背中周りの筋膜をリリースする方法となります。

下記に参考になりそうな動画がありましたので、載せておきます。

筋トレTV様より

またポイントとして体が傾いた方向と逆の方向に顔を向く事によって、同時に首こりの解消にもなりますので、一石二鳥です!(動画を参照ください。)

あまりオススメしないエクササイズも・・・

そして動画検索などで「ストレッチポール 使い方」といった感じで調べてみると、多くの動画が表示されると思います。ただ、その中であまりオススメできないような使用方法を紹介しているものもあります。

例えば、「ストレッチポールを体と垂直にして使う」ものであったり、「ストレッチポールに体の部位をおもいきり当てて使用する」ものであったりがそれに該当します。

そもそもストレッチポールの公式サイトでは体幹のエクササイズ以外は全てリラックスして行う事によって副交感神経優位にするねらいがある事が書かれています。上記のような使い方をおすすめできない理由として、こういったねらいに反するものだと考えられるからです。

だから、あまりイレギュラーな使用方法を実践するよりは「ベーシックセブン」をベースとしたエクササイズで筋肉を柔軟にする事が理想だと思います。

おすすめのストレッチポールを紹介

さて、ここまでストレッチポールの効果、使用方法を解説してまいりましたが、

ところでストレッチポールならどんなものでもいいの?

こういった疑問をもつ方もおられると思います。ですが、何でもいいわけではありません。

私は仕事やプライベートで全国各地の色々なスポーツジムを利用させていただきましたが、そこのクールダウン場所でたまに柔らかい素材のストレッチポールを見かける事がありました。

ですが、このような柔らかい素材のものだと、効果はあまりないと考えます。

ストレッチポールを使用の際は人の後頭部、胸椎、仙骨の3点で支えられて、これらが下から押される形になる事によって背中は正常なカーブに戻り、猫背の改善、反り腰の改善が期待されます。

このような理由からあまり柔らかいものだと、下から押される力が半減するので、もちろんストレッチポールそのものの効果も薄くなります。

つまり、ストレッチポールは程よい硬さのあるものが理想的だと考えられます。

私が愛用しているStretching Cushion PROは値段も安く、程よい硬さのポールですので、是非参考までにご覧ください。

まとめ

最後にまとめです。

  • ストレッチポールはどんな方にもおすすめだが、特に体の硬い方には使ってもらいたい。
  • ストレッチポールの効果として、猫背改善、反り腰改善、前のめりになった肩・胸を正常に戻す、そしてリラックス効果、副交感神経優位になる事が期待される。
  • 使用方法はベーシックセブンを基本とし、イレギュラーな使い方はしない方がよい。
  • ストレッチポールは程よい硬さのものを選ぶのがよい。

以上です。

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