今回も「骨盤のゆがみから病気につながるメカニズム」をシリーズ形式で解説したいと思います。
まずはこのシリーズのフローチャートを下記に示します。
今回は自律神経の圧迫から自律神経の不調に至る理由を解説します。
自律神経と神経伝達
まずは「自律神経とは?」という疑問について解説します。
自律神経とは?
自律神経系は、血圧や呼吸数など、体内の特定のプロセスを調節している神経系です。意識的な努力を必要とせず、自動的(自律的)に機能するのが特徴です。
MSDマニュアル家庭版 様 より
脳から指令を出す中枢神経に対し、自律神経は自身で制御ができないものとなります。
また自律神経系は全身に分布していて、血管や胃、腸管、心臓、消化腺などの内臓を支配しており、自律神経には大きく「交感神経」と「副交感神経」の2つに分けられます。
交感神経は簡単に各機能を促進する作用、いわゆる車で言うところの「アクセル」。そして副交感神経は各機能を抑制する作用、車で言うところの「ブレーキ」といった解釈ができると思います。
分かりやすく図を載せておきます。
ここで前回の記事内容である「神経圧迫」が起こるとどうなるでしょうか?
神経伝達物質の流れが・・・
自律神経が骨盤のゆがみによって神経が圧迫し、神経が潰されてしまうと、神経から各臓器に送られる神経伝達物質の流れが悪くなってしまい、各機能に混乱を招く原因となってしまいます。
例えば以前に当ブログ記事で扱った抗不安ホルモンであるノルアドレナリン(※)がその一つとなります。
抗不安ホルモン・ノルアドレナリンの伝達がスムーズに流れない事によって急なストレスに対する対応ができない。といった感じですね。
検査をしても異常が見つからない…
以上が神経の圧迫から自律神経の不調(自律神経失調症)につながるわけですが、様々な症状があるにも関わらず、この段階では病院でレントゲン・MRIなどの精密検査を施されても異常が見つからず、途方にくれる場合が多いと思われます。
これがいわゆる不定愁訴と言われるものとなります。
さて、次回はここから筋肉のこりへとつながる理由を解説します。
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