以前、私はネガティブな感情をため込んだままであったため、非常にストレスに弱い事がありました。こういった感情を吐き出す事はなく、とりあえず考えるだけ・・・といった感じだったと思いますが、おそらく似たような方もなかにはおられるのでは?と思います。
今回はそういった習慣を変える事ができる手法を紹介したいと思います。
こんな方にオススメ
- 悩み事がたくさんあるが、何に悩んでいるのかわからない。
- 言いたい事も言えずにいつも萎縮してしまう。
- ストレスに悩むのではなく、ストレスを利用した生活がしたい。
- ゼロ秒思考について知りたい。
ゼロ秒思考: 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング
私は認知行動療法を知り、メモをとる機会はできましたが、やはり「考え方を変える」認知行動療法は時間がかかり、もう少しシンプルな内容で感情をアウトプットする方法はないものかと考えていたところ、「ゼロ秒思考: 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング」という本に出会いました。
この本はジャンルでいうとビジネス本になるのですが、この本を読んで、今考えている思いを「文字化」にするという考え方を学ぶ事ができました。
感情をシンプルにアウトプットする
この本から得られる事としては、まず今抱えている課題は何なのか?そしてそれを解決する道筋を立てられる事です。そしてそれまでこわばっていた頭が柔軟になり、今まで自意識に囚われていた重い感情がスッと抜けていくような感覚になると思います。
それではその感情をシンプルにアウトプットする方法を解説します。
ゼロ秒思考のやり方を解説
まずはA4の紙とペンを用意します。用意をするのはこれだけです。(A4紙の理由ですが、著者の赤羽雄二氏が様々なサイズの紙で試した結果1番効果があったとの事です)
メモ用紙1枚に全てを吐き出す
そして、やり方の手順は
- 用紙の左上にタイトルを書く
- 記述日を右上に書く
- そして各行に20~30字、頭に浮かんだ事を素直に書く
以上、これだけです。
え?これだけ?本当に大丈夫?
このように思われる方もおられる事かと思います。しかし、実際やってみればわかると思います。人にとても話せないような内容がどんどん出てくると思います!
コツとしては最初に書くタイトルもそして20文字程度で箇条書きで書きだす内容も頭に浮かんだ通りに素直に書く事です。もちろん、難しい構成を考える必要も言葉も選ぶ必要もありません。思いついたものを思いついた事からサッとできるだけ1分以内で書く事を推奨されています。できるだけ短い時間で書く事で深掘りするも事なくなりますからね。
するとタイトルにもよりますが、嫌いな人の名前や心の奥にあったドス黒いものもまるでゴミを掃き出すようにスッキリさせる事ができると思います。
また、書いたメモは特に見返す必要はないみたいですが、3か月に1回くらい見返してみると、今まで自分がどんな考えをしていたのか、など新しい発見があるみたいなので、復習という意味では面白いですね。
認知行動療法につなげる
以上の内容がゼロ秒思考のやり方となり、これだけでも今抱えている課題が整理され、スッキリさせる事ができると思います。
そして、このゼロ秒思考で解決策が見つからない場合は、これに加え私は下記の認知行動療法を行う事をおすすめしています。
こちらでは出来事、感情、心のつぶやき、根拠・反論、考察、新しい考え方といった項目を用いて「考え方を変える」のですが、ゼロ秒思考で書いた内容をここでいう「心のつぶやき」に変換する事によって「どうすればよかったのか?」「自分のどこが悪かったのか?」これらの解決策がより見つかりやすくなります。
是非こういった手法も試していただけると幸いです。
エクスプレッシブ・ライティングの具体的手法
以上がゼロ秒思考の手法の解説となります。このゼロ秒思考ですが、1980年代にアメリカの社会心理学者ジェームス・ペネベーカー博士によって生み出された方法エクスプレッシブ・ライティングの具体的手法だと私は考えており、これの考え方は脳から出力された文字を客観的に見る事で様々な効果を得られるというものなので、まさにここから応用したものだと思います。
またこのエクスプレッシブ・ライティングはエビデンスが強い事が立証されておりますので、効果は高いと考えられます。
元々人はゼロ秒思考をしていた
テレビのコメンテーターの方などを見て、司会者の質問に対し的確にまた即時に思考が働きスパスパと回答を述べるシーンがあるのですが、これを見るたびに私はしばしば関心します。
こういう人を当初、「やはり才能なんだろうな。」と考えていたのですが、このゼロ秒思考を知ってからは「なるほどこの人達も日頃からめっちゃ鍛えているんだろうな。」と考えるようになりました。もちろん才能もあるかと思いますが、回答を引き出す力はまさにゼロ秒思考に基づいたものだと感じます。
また、旧石器時代の人間は狩猟によって生活していたため、獲物を前にした際は「助けを呼ぶ」か、「逃げる」か、はたまたその他の行動をとるかを瞬時に選択しなければならなかったので、そもそも人間にはこのゼロ秒思考が備わっていると言われています。
こういった「考える力」を強くしていくためにも、かつての私のように面倒くさがらずにメモをとる習慣をつけていただければ幸いです。
まとめ
それでは最後にまとめです。
- 「ゼロ秒思考」は今悩んでいる事を文字化する手法の一つ
- ゼロ秒思考をする事によって、今具体的に何に悩んでいるのか、そしてその解決策をみつける道筋を立てる事ができる。
- ゼロ秒思考に必要な道具はA4の紙とペンのみ。
- 今考えている事をありのままにA4の紙に書く。
- ゼロ秒思考は効果の高いエクスプレッシブ・ライティングの具体的手法である。
- 元々人はゼロ秒思考をしていた
以上です。最初はA4の紙でなくともメモ帳など自分がやりやすいと思ったものでOKだと思います。是非「ゼロ秒思考」で日々のストレスを低減していただければ幸いです。
コメント