マインドフルネスとは?瞑想のやり方・効果を解説

マインドフルネス瞑想イメージ

以前、私は常に何かを悩んでいて、またその事について引きずる事が多く、過去や未来を彷徨い続けていた記憶があります。

でもこれは恐らく私だけではないのでは?と思います。「これは性格だから諦めた方がいいのかな・・・」そんな事も考える人もいるでしょう。

今回は是非そういった不安・怒り・焦り・イライラなどネガティブな感情をどういった方法で対処すればいいのか綴っていきたいと思います。

こんな方にオススメ
  • 常に何か未来に対する不安な気持ちを抱えている。
  • 過去の出来事に対して後悔・怒りを感じる事が多い。
  • ものごとに対する集中力がない。集中力が続かない。
  • マインドフルネス瞑想について詳しく知りたい。
  • マインドフルネス瞑想が上手くできない。

マインドフルネス瞑想について

ネガティブな感情の対処方法として考えるのは「マインドフルネス瞑想」です。

もちろん対処方法としてはマインドフルネス瞑想以外にも有効な療法はあるのですが、私が一番効果的だったのはマインドフルネス瞑想に間違いありません。

最近ではGoogleやApple、Intel、Facebookなどの外資系企業が研修プログラムとして導入されている他、国内企業でも取り入れた結果、生産性・創造力が上がった事が報告されており、その瞑想の名だけは聞いた事ある方もおられると思います。

ただ、それでも瞑想の効果はいまいち信用できない方もおられると思いますので、そのマインドフルネス瞑想、またその考え方について紹介していきたいと思います。

マインドフルネスとは?

まずは「マインドフルネス」について解説していきたいと思います。

マインドフルネスとは、「今この瞬間を生きているようでいて、実は過去未来のことを考えて、心ここにあらずの状態が多くの時間を占めています。特に、過去の失敗や未来の不安といったネガティブなことほど、考えを占める時間が長くなりがちです。つまり、自分で不安やストレスを増幅させてしまっているのです。こうした心ここにあらずの状態から抜けだし、心を”今”に向けた状態をマインドフルネスといいます。」

NHK健康チャンネル様より抜粋

つまり「心ここにあらず」を「心ここにある」状態にもってくるという事ですね。

マインドフルネスの意味として「気付き」というものがあるので、「心ここに」ない意識に気付き「心ここに」戻そうというもので、この「心ここにある」状態にもってくる手法として、「今ここに」意識を戻し、不安・怒りなどの雑念を決して「ジャッジ(評価)せず」、今現在の自分の「ありのままを受け入れる」。このように考えております。

マインドフルネス瞑想のやり方

「雑念に気付き、今ここに、ジャッジせず、ありのままを受け入れる」ようにするためにトレーニングとして行うのが瞑想となるのですが、その瞑想のやり方をこのセクションでは紹介したいと思います。

マインドフルネス瞑想の姿勢

まずは瞑想の姿勢から紹介します。

あぐら

胡坐(あぐら)

瞑想の座法では最もポピュラーなもので瞑想というとイラストのようなものを想像するのでは?と思います。また手の親指と人差し指で輪っかを作って(韻を結ぶ)そこから「気」を通したりします。両足の踵と尾骨を前一直線になるように足を組みます。

蓮華座

片方の足をもう一方の太ももの上に乗せてあぐらを組むタイプで、イラストのように両方とも乗せる座法を蓮華座といい、片方だけ乗せる座法を「半蓮華座」といいます。どちらにせよ体の柔軟性が必要になるので難易度も少し高いです。

正座

こちらもポピュラーなタイプですね。足がしびれる事もありますが、10分程度なら問題ないかと思います。また骨盤が立ちやすいので、初めての方や体の固い方におすすめしています。

いす座禅

椅子に座りながら行う方法です。オフィスでの休憩時間にも用いる事ができますし、いす座禅をメインに瞑想される方も多くおられます。

椅子に座る人
シャバーサナ

仰向けポーズ

ヨガのポーズで「屍のポーズ」といい、サンスクリット語で「シャバーサナ」ともいいます。足は腰幅に開き、手のひらを上にします。寝ながらでもいいの?と思われる方もおられそうですが、OKです。実際、ヨガで締めのポーズで使用される事が多く、全身の力を抜く事ができるので非常にやりやすいです。

以上、メジャーな姿勢を挙げましたが、これ以外でも全く問題ありません。実際、立ったまま瞑想を行う方もおられますし、ヨガのポーズをしながら瞑想をされる方もいらっしゃいます。要は、自分が雑念を気付き、「今ここに」意識をもってこれやすいものであれば何でもOKです。

そして全ての姿勢に言える事なのですが、必ず骨盤を立て背筋をまっすぐにしましょう。そうすると、胸も張る事ができるので呼吸も通りやすいです。

瞑想途中で姿勢を変えたりするのもOKです。例えば10分瞑想を行う場合、3分間あぐら⇒3分間正座⇒4分間仰向けポーズ、といった感じです。型にはまらず、自分らしいスタイルでのぞんでください!

瞑想の時間

次に瞑想の時間ですが、10分くらいが理想ではないかと考えています。できれば朝、寝る前と1日2回実施するのが理想的です。

ただ、最初は思った以上に雑念だらけで戸惑う方が多いのではと思います・・・。そういった場合は5分位からでもいいですし、さらに言えば1分でもいいと思います。まずは継続する事を目標にしてください。「継続は力なり」言わずもがなですね!

瞑想の方法

さて、ここからが本題といっていいでしょう。「今ここに」意識をおき続けるためには何か一つの物事に意識を集中させる必要があります。その方法を紹介します。

呼吸瞑想

呼吸瞑想。これが一番ポピュラーなものではないでしょうか。腹式呼吸にて、息を吸う毎に「今、吸っている」、息を吐く毎に「今、吐いている」と心で感じ、繰り返します。

吸う時間、吐く時間は人(ヨガ講師・インストラクターなど)によって教え方がまちまちですが、私としては「吸う時間:吐く時間」の割合を「1:2」にするのがベストではないかと思います。具体的には4秒吸って8秒吐くといった感じですね。ただこの比率で苦しくなる場合は「吸う1:吐く1.5」くらいでもいいと思います。このあたりは神経質にならず、ご自身の体調に合わせていただければ幸いです。

できるだけ呼吸瞑想を行う際は吐く事を意識してください。スタートもまずは吐く方を先にし、体内の酸素を全て吐き切るイメージで。そして意識的に呼吸が深くなるようにしましょう!

「4–7–8」呼吸法

これも呼吸瞑想になるのですが、世界的に有名な内科医のアンドルー・ワイル氏が発案したもので、「4秒息を吸って」、「7秒間息を止め」、「8秒かけて息を吐く」といったものです。

こうする事によって自律神経に働きかける事ができ、リラックス効果が得られるというわけです。そして私が考えるこの呼吸法のポイントですが、7秒間息を止める時は、体に取り込んだ酸素を「丹田(※)」に送るようにイメージしてください。そうすると、その酸素が体全体にくまなくいきわたる感じになり、更なるリラックス効果が得られやすくなります。

またこの呼吸法も人によっては合わない事もあるので、7秒間息を止めるところを4秒くらいにしたりするなど「4:7:8」の比率を色々変えてみてもいいかと思います。

丹田について

丹田はへそから指4本分下の位置ですが、シビアに考えず、「へそ下」に意識を感じればOKです。

自律訓練法

自律訓練法はよく知られるリラクセーション法の1つで、 1932年にドイツの精神医学者J・H・シュルツ教授が始めました。心療内科や精神科などでも使われる一種の自己催眠法です。

これは6つの公式から成り立つもので、それをご紹介します。

 第1公式:腕脚が重たい

 「右腕が重たい」、「左腕が重たい」、「右脚が重たい」、「左脚が重たい」と暗示することで、からだの余分な力が抜けて、からだの微妙な感覚を意識できるようになると自然と重さを感じるようになる。

第2公式:手足が温かい

「右手が温かい」、「左手が温かい」、「右足が温かい」、「左足が温かい」と暗示し、リラックスするほど手足の温度は上がっていく。また手足には温度があるため、十分にリラックスできると「温かさ」を自然に感じるようになる。

第3公式:心臓が静かに打っている

「心臓が静かに鼓動している」それをただそのままに感じることで、さらに深くリラックスしていく。

第4公式:楽に呼吸している

「呼吸が楽だ」それをただそのままに感じることで、さらに深くリラックスしていく。

第5公式:お腹が温かい

「お腹が温かい」それをただそのままに感じることで、さらに深くリラックスしていく。

第6公式:額が心地よく涼しい

「額が涼しい」まるで高原に佇んでいるような感じをイメージし、こうした状態をそのままに感じることで、さらに深くリラックスしていく。

以上です。第1・第2公式くらいまででも十分効果がありますので、是非実践してみてください。

またYouTube動画にて自律訓練法についてのガイダンス動画があります。ガイダンスの方の声が非常にやわらかで感情がこもっておりますので、是非参考にしてください!

組み合わせも可能

上記の呼吸瞑想、「4-7-8」呼吸法、自律訓練法の3点が私のおすすめです。そして、この3点を複数組み合わせていただいても全く問題ありません。ちなみに私は全て組み合わせて瞑想しています。

あと、瞑想の種類として歩く瞑想や食事瞑想などもありますが、紹介すると非常に長くなりますので、こちらでは割愛させていただきます。興味ある方は是非ググってみてください。

マインドフルネス瞑想の効果

マインドフルネス瞑想の目的としては、先述したとおり、雑念に気付き、「今ここに」意識を向ける事になるのですが、それ以外にも効果があります

DMN(デフォルト・モード・ネットワーク):無意識状態の脳が行なっている神経活動で脳エネルギーの60%~80%を消費されており、どこかで脳疲労を緩和させる必要があります。その緩和法としてマインドフルネス瞑想が非常に効果がある事が研究により報告されています。具体的には、不眠の解消自律神経のバランスを整えるストレス耐性の向上集中力・創造力の向上などが期待されております。

10秒マインドフルネス瞑想

マインドフルネス瞑想を習慣にする事によって日常生活でも「今ここに、ジャッジせず、ありのままを受け入れる」ようにするのですが、まめに瞑想を取り入れた方がその効果も高いと思います。

そこで便利なのが「10秒マインドフルネス瞑想」です。簡単に言えば、深呼吸を1回するという事なのですが、その深呼吸1回の質を極限にまで高めるのが10秒マインドフルネス瞑想です。

やり方は

  1. まずは体内の酸素がなくなるまで吐き切る。この際に同時に「ネガティブな感情」を全て捨てるイメージをつくる。
  2. 4秒ほどかけて息を吸う。この際に「太陽のエネルギー」、「大地のエネルギー」を取り入れるイメージをつくる。
  3. 4秒ほど息を止める。この際に丹田に酸素を送るようにイメージする。
  4. 最後に8秒ほどかけて息を吐く。この際に体内にある「いらないもの」を全て捨てるイメージをつくる。

以上、ポイントはイメージをつくる事ですね。これを例えば、ネガティブな感情に苛まれている時はもちろん、業務の始業前や休憩中、勉強前、集中が途切れそうな時、運動前などに取り入れると作業にのぞみやすくなります。

マインドフルネス瞑想は目的を間違えてはいけない!

ここでマインドフルネス瞑想の注意点ですが、まずは目的についてです。瞑想の目的は先述した通り「今ここに、ジャッジせず、ありのままを受け入れる」事ですがそれを忘れ、ただひたすら「心を無にする」と努める方がよくいらっしゃるのですが、これは少し違います。むしろ何かの事に集中してそれに没頭する事によって「今ここ」を感じようというものですので、雑念に駆られたからといって自分を責める必要はありません。その雑念に駆られた自分を「ジャッジせず」ただひたすら「受け入れ」ましょう!

また「心と体はつながっている」という言葉がある通り、マインドフルネス瞑想も体の調子(*揺り戻しなど)によって集中できる時、できない時はあります。だから雑念が日によって多くなったり少なくなったりするのは至極当然の事です、いちいち一喜一憂する事なくありのままを受け入れましょう!

まとめ

最後にまとめです。

  • 不安・怒りなどネガティブな感情や考え事に意識をとらわれている時は「マインドフルネス」が有効。
  • マインドフルネスとは雑念に「気づき」、「今ここに」意識を戻し、雑念に対して決して「ジャッジ(評価)せず」、「ありのままの自分を受け入れる」事である。
  • マインドフルネスのトレーニングとして「マインドフルネス瞑想」を習慣化する。
  • マインドフルネス瞑想の姿勢、時間、方法を吟味する。
  • マインドフルネス瞑想には脳休憩としての効果もある。
  • 10秒マインドフルネス瞑想をまめに取り入れる。
  • マインドフルネス瞑想の目的は「心を無にする」事ではない。また日によって雑念が多い時、少ない時はあるので、一喜一憂しない事。

以上です。是非、マインドフルネスの考えを習得し、日々の生活を豊かなものにしていただければ幸いです。

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